化粧品成分辞典

ヒアルロン酸の種類・ヒアルロン酸の肌・髪への効果・ヒアルロン酸原液とは?

ヒアルロン酸が保湿に効果的というのは知っていると思いますが、ヒアルロン酸の種類によって効果や使用目的が違うって知っていますか?

今回はヒアルロン酸の

  • 分子量による違い【低分子ヒアルロン酸・高分子ヒアルロン酸】
  • 機能性による違い【吸着型・浸透型・修復型・高保湿型】

を中心にヒアルロン酸の種類や効果について、分かりやすくご紹介します。

【低分子・高分子】ヒアルロン酸の効果や使用感の違い

ヒアルロン酸の構造(日本性化学様より転載)

ヒアルロン酸は「アセチルグルコサミン」と「グルクロン酸」が交互に結合したものです。

体の中のヒアルロン酸の分子量は通常、数百万の高分子として存在していて、分子量が大きいほど水分を保持する力が大きくなります

健康な顔の皮膚では分子量200~250万位、健康な膝関節では分子量400~600万位と言われています

ヒアルロン酸の化粧品原料

分類 分子量 特徴 化粧品表示名称
低分子 1万未満 分子量が大きいほど

  1. 水分保持力が高くなる(少量でOK)
  2. 粘度があがる
  3. キシミ感・つっぱり感が大きくなる
加水分解ヒアルロン酸(※)
中分子 数万~100万未満 ヒアルロン酸Na
高分子 100万以上 ヒアルロン酸Na

※「ヒアルロン酸Na」と表示される低分子アルロン酸もあります。

ヒアルロン酸は、分子量が大きいと水分保持力が高くなりますが、キシミ感や塗布後のツッパリ感が出るなど使用感が悪くなる傾向があります。(配合量が同じ場合)

保湿成分なのに、つっぱるって矛盾してるようですが、これにはちゃんとした理由があります。

ヒアルロン酸は天然の高分子ポリマーで皮膜性があります。

そのため、分子量の大きいヒアルロン酸を高濃度で使うと、肌に膜が張ったように引っ張られ、つっぱたように感じます

一般的な化粧水やクリームでは、配合量やほかの成分と組み合わせて、ツッパリ感がでないように調整されますが、ヒアルロン酸原液美容液のような高濃度商品を薄めず直接顔につけると、つっぱりやすくなります。

ヒアルロン酸の製造方法と分子量

ヒアルロン酸の製造方法には、にわとりの鶏冠(とさか)を加熱し酵素や酸などで分解して抽出したものと、微生物発酵によって合成された2種類があります。

低分子ヒアルロン酸は、上記の製造法でできた中~高分子ヒアルロン酸を、酸や酵素などで分解して作られます

ヒアルロン酸の製造方法

  1. トサカから抽出したヒアルロン酸
    最大平均分子量:500万程度
  2. 微生物発酵法のヒアルロン酸
    数万~200万程度

鶏冠と微生物発酵のヒアルロン酸で、構造や基本的な性質に大きな違いはありません。

【高保湿型・吸着型・浸透型・修復型・】ヒアルロン酸の効果・使用目的

高保湿型ヒアルロン酸

水分保持力の高いヒアルロン酸を加工して、保湿力をさらに高めたのが「高保湿型 ヒアルロン酸」です。

用途:乾燥肌用
平均分子量:80~120万
化粧品成分名:カルボキシメチルヒアルロン酸Na

浸透型ヒアルロン酸

肌に浸透しにくいヒアルロン酸を加工して、角質層への浸透性を高めたものが「浸透型 ヒアルロン酸」です。

スーパーヒアルロン酸

スーパーヒアルロン酸は、資生堂が開発・特許を持つヒアルロン酸です。ヒアルロン酸(アセチルグルコサミン)の一部をアセチル化することで皮膚への浸透性を高めています。また、通常のヒアルロン酸よりも2倍の水分保持力があると言われています。

用途:乾燥肌用
平均分子量:資料なし
化粧品成分名:アセチル化ヒアルロン酸

ヒアルジョン

ヒアルジョンはキッコーマンが開発したヒアルロン酸です。ヒアルロン酸(グルクロンサン)の一部をPG(酸プロピレングリコール)に置換することで皮膚への浸透性を高めています。

用途:乾燥肌用
平均分子量:資料なし
化粧品成分名:ヒアルロン酸PG
※キッコーマンの登録商標です

ヒアロオリゴ

ヒアルオリゴはキューピーが開発したヒアルロン酸です。ヒアルロン酸を低分子化することで、角質層への浸透性を高めています。

用途:乾燥肌用
平均分子量:1万以下
化粧品成分名:加水分解ヒアルロン酸
※キューピーの登録商標です

吸着型ヒアルロン酸

ヒアルロン酸の一部にカチオン基を付けプラスに荷電することで、皮膚や毛髪へ吸着しやすくし、洗い流しても落ちにくくしています。

用途:洗顔料やコンディショナー
平均分子量:50~80万
化粧品成分名:カルボキシメチルヒアルロン酸Na

修復型ヒアルロン酸(擬似セラミド?)

親水性のヒアルロン酸ナトリウムの一部に、疎水基を付けたヒアルロン酸です。
保湿力を持つヒアルロン酸に、バリア機能にアプローチする機能を付与しましたヒアルロン酸ということです。成分名を見た感じ、擬似セラミドのようです。

用途:乾燥肌(敏感肌)
平均分子量:1万以下
化粧品成分名:加水分解ヒアルロン酸アルキル(C12-13) グリセリル

ヒアルロン酸原液とは?

ヒアルロン酸原液とは、一般的にヒアルロン酸が1%溶けた水溶液のことを指しますが、法律で決められた定義があるわけではありません。

ヒアルロン酸自体は「白色の粉末」ですが、水に溶かすときダマになりやすくいなど不便なことがあるので、水に1%溶解した原料もあります。

ヒアルロン酸の粉末原料 ヒアルロン酸の1%水溶液原料

ヒアルロン酸原液に1%が多い理由は、この1%水溶液原料を販売したことから始まったためです。

でも、なんで1%なの? 2%やもっと高濃度の原料がないかと言うと

1%でもかなり粘度の高いジェルなので、それ以上濃度を高くすると、容器からだしにくかったり、使用感が悪くなるためです。

ヒアルロン酸原液の種類

ヒアルロン酸原液美容液には主に3つのタイプがあり、最近2・3のタイプが増えていてます。

  1. 1%水溶液原料を小分けにしたもの
  2. 粉末原料から作ったもの
    メリット:防腐剤フリーがある
  3. ハイブリッド(ヒアルロン酸以外の保湿美容成分を入れたもの)
    メリット:保湿以外の効果が期待できる

おすすめヒアルロン酸原液

防腐剤フリーや美容成分が追加されたハイブリッドタイプをご紹介します。

ヒアルロン酸原液の使い方

正しい使い方

ヒアルロン酸原液は、分子量によっても異なりますが

  1. 直接肌に塗る
  2. 化粧水やクリームに混ぜて使う

ことができます。

ただし、顔に直接つける場合は分子量100万程度以下でないと、つっぱり感があるので注意しましょう。

NGな使い方

ヘアコンディショナーやリンスに含まれるカチオン(陽イオン)界面活性剤と、ヒアルロン酸は相性が良くありません。

普通のヒアルロン酸をヘアコンディショナーやリンスなどに混ぜて使うのはNGです。

ヒアルロン酸原液をヘアケアに使う場合は、以下の使い方がお勧めです。

  • シャンプーに混ぜる
  • シャンプー後リンスなしでタオルドライ。タオルドライの時、ヒアルロン酸原液を髪の毛になじませて、ドライヤーで乾かす